ハーブの種類や育て方などの知識が満載!【HowToハーブ】
トリカブト

最も有名な有毒植物、トリカブトとは

最も有名な毒草といえばトリカブトでしょう。とても危険な花なので、一般人が栽培することは禁止されていますが、毒性が強いぶん薬としての優れた効能ももっています。他の草と間違えられて中毒事故が起きることも多い、トリカブトはどんな花なのでしょうか。

毒性の強い種類などを紹介

トリカブトは気品のある美しい花を咲かせますが、毒の強さはフグに次ぐといわれています。またトリカブト=猛毒の花、というイメージがありますが、命を奪うほどの猛毒を持つものは特定の種類しかありません。

また意外なことに、漢方薬の材料として使われています。どのトリカブトの毒性が強く、どんな漢方薬に含まれているのでしょうか。

トリカブトは最も有名な有毒植物です

トリカブトとは、8月〜10月の暑い時期に、紫色の花をたくさん咲かせる多年草の植物です。最も目にする機会が多い花色は青紫色ですが、ほかにも白やピンク、黄色といったバリエーションがあります。

花の形がたいへん個性的で、祭事や儀式などの際に頭にかぶる"鳥兜"によく似ているため、このような名前がついたと言われています。

トリカブトは誰もが知っている通り、有毒植物として有名です。

種類が多く、代表的なものには観賞用に栽培されるハナトリカブト、山菜のニリンソウに似て紛らわしいエゾトリカブト、高山に生えるミヤマトリカブトなどがあるのですが、どれにも毒が含まれています。

そのなかで命を落とす猛毒を持っているのは、ヤマトリカブトという種類です。ヤマトリカブトの葉はヨモギによく似ているため、間違って口にして中毒を起こす人が後を絶ちません。

毒は根に多く含まれています

トリカブトはあらゆる箇所に毒がありますが、最も多く含まれているのは根です。ほんの少し噛んだだけで舌がビリビリと痺れ、その感覚は何時間も消えることがありません。

また毒の強弱は品種によって違いますが、強いものだと1本の根で50人もの命を奪えるとさえ言われています。

もし耳かきに一杯程度の量でも体の中に入ったら、神経や脊髄に毒が回って嘔吐や呼吸困難などの症状が表れ、最終的には心臓が停止します。解毒の方法はありませんので、試しにちょっと食べてみる、などの度胸試しは絶対に止めましょう。

乾燥させると漢方薬の材料になる?

恐ろしい凶器のようなトリカブトの毒ですが、悪いことばかりではありません。微量で生き物を死にいたらしめる力を持っている反面、優れた薬効ももっています。

そのため漢方薬の材料に使われており、塊根を乾燥した附子(ぶし)という生薬が広く知られています。

附子は、鎮痛や強壮などの効能がある生薬です。具体的には、八味地黄丸、牛車腎気丸、桂枝加朮附湯、四逆湯といった漢方薬に含まれています。

古来より毒物として使われていた!

トリカブトが猛毒植物であるということは、はるか昔から知られていました。古代ローマでは"継母の毒"などと呼ばれ、よく夫の連れ子に用いていたと言います。あまりにもたくさんの人がトリカブトの犠牲となったため、トリカブトの栽培禁止令が出されたこともあったくらいです。

また20年以上前に日本でも、高額な保険金が目的で、夫が妻を手にかけた事件が発生しています。

"東海道四谷怪談"にも登場しています

トリカブトは怪談や神話にもよく登場する毒草です。日本人なら誰もが知っている怪談、「東海道四谷怪談」にもトリカブトが登場しているのを知っていますか?

東海道四谷怪談とは、江戸時代に実在した岩という美しい女性が、自分を陥れた夫の前に、悪霊となって姿を現すという怪談話です。

岩が夫にだまされてある薬を飲み、顔が醜く変形してなくなってしまうというショッキングなシーンがあるのですが、実はあの薬は、トリカブトの毒が含まれている薬なのです。

  • <ハーブの基礎知識>種類・効能・飲み方
  • <人気の高いハーブ BEST10>カモミール・ジャスミン・セージ・パセリなど
  • <毒を持ったハーブもある!>クリスマスローズ・ジギタリス・トリカブトなど
  • <ハーブコラム>検定試験・鬱治療など

掲示板

特集